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ケミカルシューズとは?神戸との関わりって?

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ケミカルシューズとは

こんにちは! Tommyです!

さて、前回は神戸が靴の産地であるお話をしてまいりましたが、そこで出てきたケミカルシューズって、ご存じですか?

直訳すると、化学の靴。。。いったいどんな靴?と疑問に思うことでしょう。

ケミカルシューズと神戸の関係

遠方からご来店されるお客様に「神戸はケミカルシューズの産地なんですよ」と説明しても、「はて、ケミカルシューズ。。。?」という反応が返ってくることがほとんどです。

神戸では、小学校の授業で神戸のケミカルシューズについて学ぶので、神戸生まれ神戸育ちの私にとってはとても馴染みのあるものです。定義としては下記の通りです。

ケミカルシューズとは塩化ビニール等の合成樹脂を使用した靴です。
1868年の開港以降、神戸では生ゴムの輸入と共にゴム工業が盛んに行われました。
大正時代にはゴム靴の製造が始まり順調に発展してきましたが、1945年頃からゴムの配給を受けられなくなった中小メーカーは様々な材料で靴を作るようになりました。
その中で、1952年頃誕生したのが、塩化ビニール等の合成樹脂を使用したケミカルシューズです。
その後、素材の開発や製法技術の改善、デザインの向上等により、神戸のケミカルシューズ産業は今日に至るまで大きく発展してきました。

神戸市HP

前回のブログ、神戸が靴の街って知ってました?天下の「履き倒れ」とは?の中でもお話しましたが、神戸港の開港をきっかけとして誕生した靴職人たちが、時代の流れと共にゴム靴を作るようになり、それが合成樹脂を使用した靴へと発展した、というわけです。

ケミカルシューズとは、合成皮革製の靴

現在のケミカルシューズとは、アッパー(甲革)素材が合成皮革(ケミカル素材)のものを指します。

こう言うと「ビニールでしょ?硬いから嫌!」という声が聞こえてきそうですが、それもそのはず、当初はアッパー材に塩化ビニールが使われていたのです。おっしゃる通り、ビニールはとても硬かったのです。

これが技術革新やトレンドと共に進化し、今主流となっているのは柔らかい風合いのポリウレタン樹脂由来の合成皮革や、本革のように足にフィットする人工皮革、織物やニットなど多岐にわたり、ファッション性も随分と高くなりました。

これは私の感覚ですが、最近の神戸のケミカルシューズは、「いかに柔らかく、軽く作るか」ということに重きを置かれるようになっていると思います。

進化を続けるケミカルシューズ

靴産業の発展と共に、靴用資材についても発展を遂げ、現在ではストレッチ機能や、高耐久、抗菌防臭機能など、様々な機能を付加することができるようになっています。

人工であるがゆえ、表面の素材感やシボ感、カラーなども自由自在で、安定供給が可能になるのです。

「靴は本革じゃないと嫌!」という方もどうぞ、新しい一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?結構病みつきになる履き心地だったりして。。。

それでは、またお会いしましょう。

この記事の著者

Tommy

1984年神戸生まれ、神戸育ち。貿易の仕事をしていた頃、趣味で通った靴づくり教室の先生からの紹介で、神戸の靴業界へ飛び込むことに。現場の店長から始め、現在では国内・海外へ神戸靴を紹介する日々。現場でのシューフィッター経験や、国内外での営業経験を生かして、靴のマメ知識をわかりやすくお届けします。

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