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EVAとウレタンの違いを知っていますか?

#アウトソール#ウレタン#ケミカルシューズ#サンダル#合成皮革#地場産業#婦人靴#神戸#靴

こんにちは!Tommyです。

最近新人さんが入社してきたのですが、靴業界未経験のため、素材についての質問をもらうことが増えました。

私自身では当たり前と思っていたことなのですが、いざ詳しく聞かれると・・・あれ?となることもしばしば。知識を見直す良き機会となっています。

今回はその中でも、「EVAとウレタンのアウトソールの素材の違い」について詳しく見ていくと共に、今季オススメの新作サンダルをご紹介したいと思います!

靴のアウトソールに使われるEVAとウレタンは、どちらも軽量でクッション性に優れる素材ですが、いくつかの違いがあります。

それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

EVAアウトソール

EVAは、エチレン酢酸ビニル共重合体 (Ethylene-Vinyl Acetate copolymer) の略称で、合成樹脂の一種です。

ビーチサンダルやビート板、ヨガマットをイメージしていただけるとその素材感がわかると思います。

EVAの特徴

軽量性、クッション性、柔軟性、コストを抑えることができるEVAのメリットを、詳しく見ていきましょう。

  • EVAは非常に軽量な素材であり、靴全体の重量を抑えます。
  • クッション性: 優れた衝撃吸収性があり、歩行時の足への負担を軽減します。
  • 柔軟性: 柔らかく屈曲性に優れているため、足の動きに自然にフィットします。
  • 成形性: 金型で容易に成形できるため、デザインの自由度が高いです。
  • 耐水性: 水を吸収しにくいため、水場での使用にも比較的適しています。
  • 断熱性: 熱伝導率が低く、寒冷地でも足元の保温性を保ちます。
  • 低コスト: 一般的にウレタンよりも安価です。

EVAのデメリット

メリットばかりではありません。デメリットについても注意が必要です。

  • 耐久性: ウレタンに比べると耐摩耗性が低く、特に地面との摩擦が多い部分から劣化しやすい傾向があります。
  • 圧縮によるへたり: 長期間の使用や強い衝撃により、クッション性が低下する可能性があります。
  • 油分や薬品への耐性: 油分や特定の薬品によって劣化する場合があります。

EVAアウトソールの主な用途

ランニングシューズ、カジュアルシューズ、サンダルなど、軽量性やクッション性が重視される靴によく使用されます。

ウレタンアウトソール

「ウレタン」は、正式名称をポリウレタン (Polyurethane) といい、ウレタン結合 (-NH-CO-O-) を持つ高分子化合物の総称です。

幅広い種類の原料を組み合わせることで、柔軟なゴム状のものから硬質なプラスチックのようなものまで、様々な性質を持たせることができる合成樹脂です。

家具や寝具のクッション材や食器洗い用のスポンジ、また塗料に至るまで、様々な用途に使用されています。

ウレタンの特徴

耐久性、グリップ力、耐油性・耐薬品性を重視するなら ウレタンです。詳細を見ていきましょう。

  • 耐久性: EVAよりも耐摩耗性に優れており、長期間の使用に耐えます。
  • グリップ力: EVAよりも摩擦力が大きく、滑りにくい特性があります。
  • 耐油性・耐薬品性: 油分や薬品による劣化に比較的強いです。
  • 反発性: EVAよりも反発性が高く、歩行時の推進力をサポートします。
  • 形状保持性: 圧縮によるへたりが起こりにくく、クッション性が長持ちする傾向があります。

ウレタンのデメリット

EVAと比較したウレタンのデメリットは、下記の通りです。

  • 重量: EVAよりも一般的に重いです。
  • 柔軟性: EVAほど柔軟性がないため、屈曲性がやや劣ります。
  • 加水分解: 長期間保管されたり、湿気の多い環境で使用されたりすると、加水分解を起こして劣化する可能性があります。これはウレタン特有の現象です。(加水分解については過去のブログ「靴がボロボロになるのは、加水分解が原因?」も併せてお読みください。)
  • コスト: 一般的にEVAよりも高価です。

ウレタンアウトソールの主な用途

ワークブーツ、アウトドアシューズ、一部のスポーツシューズなど、耐久性やグリップ力が求められる靴によく使用されます。

まとめ

どちらの素材を選ぶかは、靴の使用目的や重視する点によって異なります。

  • 軽量性、クッション性、柔軟性、コストを重視するなら EVA
  • 耐久性、グリップ力、耐油性・耐薬品性を重視するなら ウレタン

それぞれの特徴を理解し、ご自身のニーズに合ったアウトソール素材の靴を選ぶことが大切です。

またEVAとウレタンの両方を組み合わせたアウトソールを使用するデザインも増えてきています。

おすすめの今季新作サンダル

SHOES in KOBEでは続々と今季の新作サンダルの取り扱いをスタートしています。

今季の特徴は、EVAアウトソールとウレタンアウトソールを多用しているということ。

その中でも選りすぐりの商品をピックアップしてご紹介いたしますので、是非サンダル選びのご参考になさってくださいね!

SUäSHI(スウェイシー)2WAYストラップサンダル「KATE(ケイト)」

SUäSHI 2ways strap sandals “KATE”

当店のオリジナルブランドSUäSHI(スウェイシー)の最新モデルのKATE(ケイト)です。

見た目はまるでジュート!ふかふかで屈曲性の良いウレタンインソールを使用した、ウェッジヒールシリーズの第3弾。

ミュールタイプのMULET(ミュレ)、ストラップタイプのSAMAR(サマル)の妹分として今年初登場したこちらは、両者の良いとこどりの2WAYストラップを取り入れました。

ミュールとしても、ストラップサンダル(2本のストラップの間に足を通し、付属の金具で調整し、足にフィットさせます)としてもご使用いただけます。

ウェッジヒール部分には安定性、軽量化の実現のため、プラスチックヒールを使用し、こちらには本物のジュートを巻いてあるので、偽物っぽいチープさはありません。

すでに人気が出始めていますので、どうぞお急ぎください!

H.E.Pジオメトリックスポーツサンダル

H.E.P geometric pattern sandals “2049”

ジオメトリック(幾何学)模様が目を引くこちらのサンダル。

インソールを含めると4.5cmヒールのウレタンソールになっており、ヒールの傾斜をほとんど感じずにスタイルアップすることが可能です。

かかとのストラップ部分にはゴムが配置されており、甲をしっかり覆ってくれるにも関わらず、脱ぎ履きが楽ちんです。

こちらのサンダルのすごいところは、フルウレタンソールにも関わらず、ある程度屈曲性があって、重すぎないところ。メーカーさんの研究努力を感じます。

今年の夏は、足元を個性的に彩ってみてはいかがでしょうか?

Feeling of Yui ウッド調ヒールサンダル

Feeling of Yui wood-like heel sandals “58”

ぱっと見た目は完全にウッドヒールに見えてしまうこちら、ウレタンソールを使用しているため、ウッドほどの重たい履き心地ではありません。

インソールを含めると8cmのハイヒールですが、プラットフォーム部分が3cmあるため、無理なくハイヒールサンダルに挑戦できてしまいます。

インソールにも全面にクッションが配置されていて、足裏全体にやさしくフィット。

カジュアルなヒールにエレガントな雰囲気を加えるのは、ゴールドのメッキパーツ。

スカートスタイルでエレンガントに履くもよし、パンツスタイルでカッコよく履くもよし、シーンを選ばないハイヒールで、暑い夏を颯爽と駆け抜けてください!

PRET-A PORTER(プレタポルテ)デザインチェーンサンダル

PRETA PORTER Design-chain sandals “9926”

大ぶりなデザインチェーンが目を引くこちらのサンダルは、驚きの軽量設計。

秘密はEVAのタンクソールです。ボリュームのある見た目とは裏腹にとても軽量に作られているので、ただでさえ疲れやすいサンダルライフを華麗にアシストします。

足首のストラップもゴムを使用することで、アッパー材との異素材コンビネーションと機能性の両方を実現、とても個性的なデザインに仕上がりました。

ステッチ入りのウェルトデザイン(インソールをぐるっと囲む茶色い帯状のパーツ)でさらに見た目のボリュームをアップさせています。

ワークブーツや厚底シューズなど、ボリュームを持たせるカッコいいスタイル好きの方にお勧めしたい一足です。

SUäSHI(スウェイシー)厚底ターバンリボンサンダル「CANDY(キャンディ)」

SUäSHI Platform turban-ribbon sandals “CANDY”

SUäSHIとしては初の厚底サンダルが登場しました。

見た目のボリューム感とは裏腹に、EVAアウトソールが使用されているため、とっても軽量!

しかもEVAの耐摩耗性の低さをカバーするため、ウレタンアウトソールとのコンビネーションになっており、軽量設計を維持しながら耐久性にも期待ができます。

ボリュームのあるターバンリボンのデザインと、華奢なストラップが織りなす大人デザイン、「厚底はちょっと・・・」という方にこそオススメしたいデザインです。

姉妹デザインのLALA(ララ)と併せてチェックしてみてください!

まとめ

いかがでしたでしょうか?今期も厚底、ウェッジヒールの根強い人気は続きそうです。

その下支えをしているのがEVA、ウレタンに代表される素材たちだということを思い出して、実際に履いて、素材を触って観察してみてくださいね!

それでは、また!

この記事の著者

Tommy

1984年神戸生まれ、神戸育ち。貿易の仕事をしていた頃、趣味で通った靴づくり教室の先生からの紹介で、神戸の靴業界へ飛び込むことに。現場の店長から始め、現在では国内・海外へ神戸靴を紹介する日々。現場でのシューフィッター経験や、国内外での営業経験を生かして、靴のマメ知識をわかりやすくお届けします。

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