外反母趾や内反小趾について、正しく知っていますか?
ご無沙汰しております、Tommyです!
実は先日、某テレビ通販番組に出演させて頂いておりました!そのための準備などでしばらくバタバタしており、久しぶりの投稿となってしまいました。。。
打ち合わせの段階から「外反母趾(がいはんぼし)に優しい」、「内反小趾(ないはんしょうし)でも痛くなりにくい」などの言葉が飛び交い、私たちも番組制作側もプロなので、何の疑問を持たずにそのままオンエアへ突入。
しかし番組進行役の方と何度も会話を交わすうちに、「お客様は本当に理解しておられるのだろうか?」という疑問をぬぐえず、今回改めてお話をしてみようと思います。
外反母趾、内反小趾とは?
日本人で、外反母趾(がいはんぼし)について知らない人はほとんどいないでしょう。お客様の口からもこのワードを耳にすることが本当に増えました。
「外反母趾に優しい」というワードは、日本ではもはやセールスポイントになるほど浸透しているのです。(ちなみに海外の方に説明しても伝わった試しがありません。。。)
では内反小趾(ないはんしょうし)はどうでしょうか?こちらについてはまだご存じの方とそうでない方が半々ぐらいではないかと感じます。
共に「足ゆびを主とした足の前部分の変形」についての名称であり、どちらも足の疾患の名称です。
それでは外反母趾、内反小趾、その他の代表的な疾患についても見ていきましょう。
外反母趾とは
外反母趾とは、足の親ゆび(母趾)が小ゆび側に曲がり、「く」の字のように変形することをいいます。
主に外反角度が15~18度以上のものを外反母趾としていることが多いです。
この症状は女性に圧倒的に多く、疼痛(とうつう:ずきずきとうずくように痛むこと)を伴う場合もあり、日常生活に支障をきたすようであれば治療の対象にもなります。
よく「ハイヒールを履きすぎて外反母趾になってしまった」というお客様のお話を伺いますが、実はそれだけが要因なわけではなく、生まれつきの①先天的要因と、②靴が関係する要因、③他の疾患の影響とに分かれます。
①先天的要因
こちらは非常に珍しいケースですが、遺伝的傾向が強く、生まれたときから足の親ゆびの付け根の骨(中足骨:ちゅうそっこつ)だけが内反する変型があると、思春期以降に靴やソックスによる圧迫で、二次的に外反母趾を併発することがあります。
②靴が関係する要因
- サイズの小さい靴、大きい靴
- 幅の狭い靴
- ハイヒール
- パンプス
上記のようなサイズの合わない靴や、不適切な履き方、または一部に負担のかかるような靴で後天的に外反母趾になる人が一番多いです。
サイズの小さい靴や、幅の狭い靴で外反母趾になるイメージはつかめるのですが、「サイズの大きい靴」でも歩行の際に靴内で足が前に滑り、足ゆびのストレスになることから外反母趾になってしまう、という点にも注意が必要です。
③他の疾患の影響
外反母趾を合併しやすい病気としては、リウマチ性関節炎、糖尿病、痛風などがあります。
これらの疾患を伴うことで、外反母趾の症状が急速に進行する場合もあります。
内反小趾とは
母趾(足の親ゆび)が外反する外反母趾に対し、小趾(足の小ゆび)が内反することを内反小趾と呼びます。
外反母趾が母趾側で起こることに対して、内反小趾は小趾側で起こります。
そしてその関係は、外反母趾になると、内反小趾になることが多い、というものです。
開張足について
あら?外反母趾と内反小趾ってセットなの?と思われた方、まさにその疑問にお答えします。
この説明に欠かせないのが、開張足(かいちょうそく)というものです。
なぜかと申しますと、この開張足という状態が、外反母趾や内反小趾を併発しやすいからなのです。
まず、開張足というのはどういう状態かと申しますと、「足の横アーチが扁平化し、中足骨(ちゅうそっこつ)が扇状に広がった状態」を言います。
簡単に言いますと、足の横アーチがつぶれて、扁平になってしまった状態を言います。
(縦アーチがつぶれてしまう偏平足(へんぺいそく)と混同するかもしれませんが、今回は横アーチのお話です。)
女性の足を見ておりますと、本当にこの状態をよく見かけるのです。
それにより、幅の狭い靴やサイズの大きい靴、ヒールの高い靴を履くことで、靴の中で足が前滑りしてしまい、外反母趾や内反小趾を引き起こしている場合が多いと考えられます。
まとめ
外反母趾、内反小趾、開張足についてお話してまいりましたが、今回もいかに「正しいサイズの靴選び」が大切か、お判りいただけたと思います。
女性は男性に比べて、どうしても筋力が弱く、足ゆびに正しく体重が乗せられないことが原因であると言われています。
正しい靴選びをして、上手に付き合っていくしかありませんね。
また、すでに痛みが出ている方は、ヒールの高い靴や、窮屈な靴、また痛いからと言って無理に大き目の靴を履いてごまかすのではなく、足の専門医に相談をすることも大切です。
それでは、また!